第63回 私が政治判断
Noだ!総理大臣が、TPPについてこんなことを言ったらしい。
一億二千万人の誰が、NOだサンに「TPP参加の判断」を頼んだのだろうか。
2009年の民主党マニフェストにも入っていない。
中国も、韓国も、フィリピンもタイも、インドネシアも無視しているTPPに何で参加するのかすら、国民は分からない。
参加賛成の人も「オバマに頼まれたから」「参加しないとオバマが苦境に立つから」「アメリカに逆らうのは怖いから」くらいの理由しかないようだ。
一部にある「GDPが上がる」は冗談としか聞こえない。今までも、何か政策を通したいときは「でたらめシミュレーション」を繰り返してきた。その典型が99の空港を作った時の、搭乗者シミュレーション。期待する結果がでるような条件を一生懸命考えて、あたかも、まじめに検討したかのような理屈をつけているだけ。
百年安心厚生年金プランが、すぐに破綻したことを見れば、政府のシミュレーションは誰も信じない。
経済音痴のNoだ総理に、「政治判断」を頼んでも、恐らく、一年もたない総理では責任ももてない。
明治維新の前に、江戸幕府が拙速に締結した「日米修好条約」という不平等条約は、その後何十年にも亘り、日本国民を苦しめた。NOだ内閣の狼狽ぶりも、TPPの不自然さも、アメリカの戦略も・・全部歴史のデジャブを見ているかのようだ。
誰にも「あなたの政治判断」を頼まれていないこと、おそらく、一番判断するべきではない人であることを、Noだ総理に誰か伝えてほしいね。